カテゴリ:不動産売却コラム / 投稿日付:2024/04/29 12:27
前回お伝えした通り、相場はあてになりません。
そもそも誰が、物件の売り出し価格を決めているのでしょうか?
プロが価格を決めているのでしょうか?
答えは「ノー」です。
価格を決めるのに資格はいりません。
周囲の物件、最近の取引実績などの傾向から、大体の価格設定なら誰でもできます。
よほど戦略的な理由がある場合を除いて、売り出し価格はそれほど重要視されていない。
言い換えれば、プロの判断がなされているわけではありません。
仮に、「北海道に1000坪で100万円の原野」があるとしましょう。
不便な場所だけど、誰が考えても安い。
買うか、買わないか?
この土地の価格が、周辺では相場通りだとしましょう。
もし余裕があって、夢を感じたら「買いたい」と思う人もいるでしょう。
土地は、相場通りでも買い手一人一人で価値観が変わります。
大勢の平均値、つまり相場的な考えで判断すれば、「持っていても行く機会は少ない」「固定資産税等の経費もかかる」・・・
だから買わないという判断が一般的でしょう。
だから価格の相場も安くなるのです。
ところが、「その土地には金脈が眠っているのではないか?」と資金に余裕のある投資家が嗅ぎつけたら、彼らはさっさと100万円で買うでしょう。
もし本当に金脈に出会えたら、100万円が100億円に化けてしまいます。
ここで何を申し上げたいかというと、土地というのは、「所有するものでなく、使うものだ」ということです。
使う人によってまったく価値が変わるものです。
その土地の価値を見いだせる人に出会えたら、相場より高い値段でも買ってもらえます。
これは極論ですが、相場を逆手にとって、高い利益を生み出す方法もあります。
それは、相場の安い、一般的(相場的)には魅力が低いと言われる土地を探して、これを磨き上げて魅力を付加することです。
例えばそこにアパートを建てたとします。
優秀なデザイナーに依頼して、内装も外装もオリジナリティーあふれるデザインを施し、若い感覚の人たちに「住みたい!」と感じてもらえる家を造ります。
そうすれば、入居希望者はすぐに見つかるうえに、周辺のアパートより少し高い家賃設定をしても「決して高くない」と感じてもらえます。
そう感じるお客さんと出会えればよいのです。
売買も同じです。
相場とは関係なく、その買主さんが「買いたい」と感じる魅力があり、それが伝えられれば好条件で契約が成立するのです。
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